ドイツゴサイコウ

ドイツ語の仕組みについて再考するブログ

外国語習得に必要な4つの基本能力④ 作文力編 

みなさんこんにちこんばんは。かなり長い間放置してしまっていたブログですが、今日からまた引き続き外国語習得に必要な4つの技能について考察していきます。今回のテーマは、書く力(=以下、作文力)について。

 

作文力は、前回二回に渡って考察してきた読解力・聴解力とは違い、能動的な能力です。そのため、ドイツ語を理解するだけでなく、ドイツ語で自分の書きたいことを相手に伝えることが必要になってきます。その際問われるのが、①言語運営能力と②文章力の二つです。

 

①言語運用能力

作文では、第一にドイツ語そのものの良し悪しが評価の対象になります。いわゆるRechtschreibung(=正書法)のことですね。例えば、授業で習った文法が正しく使えているか、暗記の必要な語彙の組み合わせが間違っていないか、綴りが合っているかどうかなどが大切になってきます。レベルが上がるにつれてドイツ語で文章を書くこと自体は楽になってきますが、気を付けないといけない文法の規則も増えます。

語学学校で採点される文章にやたらと文法のミスが多くて驚いた経験はありませんか?私は、返ってくるテキストがほぼ毎回大量に修正されていて気持ちがへこんだことが何度もあります。大抵、自分の見直し不足が原因なんですけどね。

 

②文章力

言語運用能力に加えて重要になるのが、文章力です。そのためにはまず、与えられる課題に対して自分の意見を持つこと、そしてそれを多角的に分析することが大事になってきます。そして、言いたいことを一つのテキストとして論理的に組み立てる力が求められます。

わたしは、渡独してすぐのころ作文が一番苦手でした。なぜなら、何かに対して特に言いたいこともないから…。私の学校では特に自分の意見をまとめる練習はしなかったので、日本語でもできないことをドイツ語で要求されるのは正直苦しかったです。

なぜ文章力がここまで重要かというと、ドイツの学校教育ではまとまりと説得力のある文章を書く能力に非常に重きを置いているから。学校では、どの教科でもテストは大抵記述式とのことです。。

 

さて、作文力を上げるための対策ですが、一番効果があるのは地道に努力することです。①の言語運用能力に関しては、文法・綴りをとにかく練習して、見直しを怠らないことがかなり効果的です。単純ミスが減るだけで、稼げる点数も大きく変わってきます。特にトリッキーなのは格変化ですが、練習しているうちに感覚が掴める日が来ます。

②の文章力に関しては、頭を柔らかくしてテキトーに考えれるようにすることが一番の近道なんじゃないかな、と思います。先生や同級生が作文の内容のせいで態度を変えて来ることはまずないので、自分の意見を持つことと、それを表明することに対する抵抗感を無くすのが大きなカギです。

それに慣れたら、まとまりのある文章を書くために大まかなアウトラインを組み立てる練習ができるようになります。文章を書き始める前に紙の端っこに文章の構成内容を書きだして、論じる順序を決めること。これを習慣づけるだけで、文章を書くのもずっと楽になります。

ドイツ語力が追い付かなくて頭が混乱するときは、まずこれらのことを日本語で練習してみるのも効果的です。母語でできないことは外国語でやろうとしても難しいので、一度日本語を介すことで多少の遠回りになっても、必ず結果につながるはずです。

そして何より大事なのが、とにかく書くこと!何度も練習を繰り返すうちに、何となく文章を書くコツがつかめてきます。語学コースに優しい先生がいるなら、たくさん文章を提出して校正してもらいましょう。特に、作文のテストは自分だけじゃ採点基準が分からないので、プロの助けを借りられるとかなり役に立ちます。

 

作文力は、ドイツで大学に通うことを目標としている人にはほぼ一番大事といっても過言ではない能力です。なぜなら、文章力は大学の成績とほぼ完全にリンクしているから。ドイツでは、数ページにわたって論じさせられる超長い記述式のペーパーテストもざらで、10ページ程度のゼミ論文を欠かされる学科も多いので、ドイツ語で文章が書けないと成績がすごいことになります。トホホ。

 

練習しただけ結果が伴いやすいので、めんどくささに負けずがんばっていると必ず最終的に味方してくれるのが作文力です。みなさんもこつこつ頑張ってみてくださいね。

 

次回は、外国語習得に必要な基本能力の4つ目、会話力について考察していきます。どれではまた次回!

 

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