みなさんこんにちこんばんは。今日は、ドイツ語の動詞に付き物の前綴りの仕組みを紹介していきたいと思います。よく聞く分離動詞・非分離動詞の前綴りってやつですね。
非分離動詞の前綴り(=Präfix)には、be-, ent-, er-, ge-, ver-, zer-などがあります。特徴としては、前綴りそのものは意味をなさない・もしくは意味が非常に抽象的なことが挙げられます。非分離動詞は文法的に見ると単純なので、前綴りの存在に気が付くことも少ないかもしれませんね。
とはいえ特定の意味をなす前綴りもあり、be-は一つの動作を完全に遂行すること、ent-は何かを取り除くこと、ver-は変化、zer-は破壊を意味することが多いです。
例: Im Krieg wurde die ganze Stadt zerstört.
戦争で街のすべてが破壊された。
Du hast dich vollkommen verändert!
めっちゃ変わったね!
分離動詞の前綴り(=Partikel)には、代表的なものでaus-, an-, auf-, zu-, wieder-, weg-などがあり、基本的に前置詞や副詞、名詞と同じ形のものが多いです。この分離動詞、文法的に見ると少しめんどくさいですが、これについては今回は説明を省きます。
分離動詞の前綴りで特徴的なのは、非分離動詞の前綴りと違い、無限に数があることです。名詞と動詞の結びつきが強いフレーズが分離動詞のように使われることもあります。
例: Kannst du bitte die Fenster aufmachen?
窓開けてくれる?
Sehen wir uns wieder!
また会おうね。
Ich will nicht staubsaugen…
掃除機かけるのやだなあ…
そのほかに、意味によって分離動詞か非分離動詞のどちらかに分類される厄介な前綴りが4つあります。これは、durch-, um-, über-, unter-です。基本的に、 über-, unter-はもともとの意味(上下関係・方向)を指す場合には分離動詞、抽象的な意味を指す場合は非分離動詞になることが多いです。
この前綴りはアクセントをどこに置くかによって意味が変わるので、発音にも注意が必要です。
例: Ich stelle das Fahrrad unter dem Dach unter, weil es schneit.
雪が降るから自転車を屋根の下に置く。
Wieso unterstellst du mir diese bösen Sachen!
なんでこういうひどいことを私のせいにするの!
さて、ここで再考してみたいポイントが2つあります。
一つ目は、前綴りが付いた時の動詞の意味について。今回は前綴りの代表的な意味を紹介しましたが、この意味に当てはまらないものが非常に多く存在します。語学学校では、だからドイツ語は例外が多いめんどくさい言語だ、という結論だけで終わってしまいますが、実はこの奥に面白い秘密が隠されているのです。
二つ目は、目的語との組み合せについて。前綴りが付くと、目的語の数が減ったり、格が変わったりする動詞が非常にたくさんあります。これは、普段意識することがないかもしれませんね。
次回のブログではこの二点についてお伝えします。それではまた明日☺
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